築地ワンダーランド 2016-44
築地市場のドキュメンタリー映画なんだけど、作りがクソだった。
日本の松竹が作った映画なんだけど、全編外国人女性(声質からおそらく白人)の英語ナレーション説明がメインで日本語翻訳の字幕が表示されるスタイル。
そして築地市場がいかに凄いか、世界一ではなく唯一無二の存在であるか、どれだけ緻密な仕事なのかを延々と説明してくれる。外国人女性の英語ナレーションで。
最近よくある自己愛を満たすための日本スゴイ連呼テレビ番組の映画版じゃねーかオイ。
これ企画した人は、そんなに他人から、外国人や女性から、つまり滝川クリステル(は日本人だけど)みたいな人から、自分の台本で褒められたいのだろうか。信念を持って自己発信できないのか。
築地市場という存在に興味があっただけに、幼稚な”料理”のされ方にがっかりした、金と時間を返せ!
ソング・オブ・ラホール 2016-43
「スウィングしなけりゃ”あと”がない!」というキャッチコピーが気になって結構前から公開を待っていたドキュメンタリー映画。
昔は文化の繁栄していたパキスタンだが、戦争や政治、宗教弾圧のせいで伝統音楽は廃れていくばかり。そこでミュージシャンたちは自分たちの楽器でジャズを演奏し、その存在をアピールするためアメリカへ乗り込むことに。
というとても面白そうなコンセプトなんだけど、実際に映画を見たら引っかかる部分がいくつかあった。
本国のバンドではメンバーの半分を占めるほどたくさんいたバイオリン奏者を、アメリカへ行く際にバッサリ切る。渡米費用の問題かもしれないけど。
そしてニューヨークでアメリカのジャズミュージシャンたちと合流しさっそくリハーサルをするも、バンドの花形楽器であるシタールの奏者が初心者かっていうくらい演奏力がない。シタールを持つのが初めての初心者かというくらい全く演奏できない。これはおかしいだろ。
それで仕方なく解雇するのだが、クビになって部屋を出ていったはずが次のシーンではスタジオで一緒に演奏していた。
この大ピンチのなか、代わりのシタール奏者はアメリカであっさり見つかり、本番のコンサートではバンドの花形ポジションを無事に務める。
無事成功しました。イェー!
いろいろなジャズの名曲の中東風アレンジが聴けてそれはそれで楽しめたけど、話の筋書きとしてはなんか物足りない。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのなり損ないみたいな。
ふたりの桃源郷 2016-42-1
山奥に自分たちで開拓した土地に暮らす老夫婦のドキュメンタリー映画。感極まって泣いた。こんなの泣くに決まってるだろ。思い出しながらキーボードを打っている今も涙ぐんでしまう。最高だった。パンフを買った。
ストリート オーケストラ 2016-38
珍しくドキュメンタリーではない音楽映画を。ブラジルの男性クラシック音楽家の奮闘。本当は自分の音楽で生活したいがオーケストラのオーディションに受からず、生活のために仕方なくスラムにある学校で音楽を教える。言うことを聞かない生徒たちに基礎から根気よく教えるが、特に才能のあった生徒が事故で命を落としてしまう。その悲しみに耐える生徒たちが晴れ舞台を迎えようとしていたが、同じタイミングで自分も一流オーケストラのオーディションを受けられるチャンスが訪れる。生徒たちを練習させなければならないが、自分自身の練習もしなければならない。二者択一、二兎を追う者は一兎も得ず、さあどうする?
っていう感じなんだけど、生徒たちはあっという間に上手くなるし、ピンチのために主要キャラクターを死なせるし、最後は全部上手くいくし、全体的に駆け足で都合が良い。